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動物を描こう!②~恐竜で学ぶ動物の特徴の掴み方~part2

カテゴリー: イラスト

ヘッダー

皆様どうも、こんにちは。 CG部で背景をメインに活動しております、蜥蜴の尻尾でございます。 今回は2編4回にわたってお送りさせていただきます、動物イラストの勉強法講座第2回、特徴を掴むの具体例についてお話させていただきます。 私自身もまだ修行中の身ですが、動物イラストを描く楽しさと学ぶ面白さについて少しでも感じていただけましたら幸いです。

固有のパーツを知ろう

さて、前項では特徴の探り方について触れましたが、そもそも特徴と聞いて浮かべるものはもっと分かりやすいものではなかったでしょうか。

例えば、サイの角やイグアナの喉垂れ(デュラップ)、クジャクの尾羽のような他の動物にはない付属品。もしくは、共通パーツでもキツネの尖った耳やゾウの鼻のような特に目につく形態をもつものなどです。

実をいうと、前項の内容の方が難しいと思います。

手引きなしに細かい特徴を書き出すには、それなりに動物の知識と慣れが必要だからです。

ですが、特徴と聞いてまず浮かぶような強烈な個性も、基本的には前述のような比較で見いだせるものです。

描いてみてなんだか気に入らないときには、パッと見て分かりにくい部分に何か間違いがあることが多いのではないでしょうか。

ただ単に微妙な差異に過ぎないものもあれば、目立たないだけで実は珍しい特徴など、そのバージョンは多岐にわたります。

やもりくん

前回の最後にお話しました通り、ここが文字通り勉強をする必要がある場所になります。

今回もコエロフィシスくんに登場していただきまして、どんな部分を勉強するのか、恐竜における具体例を見ていきましょう。

恐竜固有のパーツ紹介

さて、各動物には他の動物は持ち合わせていない固有のパーツを持つものも多くいます。

問題は、サイの角やクジャクの羽のようにぱっと見でわかるものばかりではないということです。

実際に解説されないとわからない程度の固有パーツというものも存在するわけですね。

では、恐竜固有の特徴の紹介です。

細かく挙げると例によってキリがないので、一目で分かりにくい…けど重要な個所を紹介します。

肉食恐竜は極論、前項で示した模式図を守るだけで肉食恐竜と分かるイラストが描けると思います。

ですが、より正確に、よりリアルに描きたいという場合には下記のような個性にも着目してみてください。

コエロフィシス ラフ2

上のラフ内で黄色で示した2点に着目してください。

①尻尾付け根の膨らみ

ここは尾筋といい、長い尻尾を支えたり動かすための筋肉が詰まった場所です。鳥類や哺乳類では一切シルエットに現れない、爬虫類の個性の一つです。人間には尻尾がありませんので、ぱっと見で想像しにくいパーツかもしれません。今回の絵ではオーバーに表現していますが、ここに筋肉があると意識するだけでも尻尾のシルエットが綺麗になると思います。

②両足の間にある骨

恥骨、坐骨と呼ばれる、骨盤を形成する骨です。某映画などを見ていると、股の部分になんかでっぱりがある…と感じた方も居るかもしれませんが、恐竜らしさを出すうえでは非常に重要な骨です。

この骨の存在によって、下腹部から股下・尾の付け根にかけて独特のシルエットを形成します。

この骨自体は人間も持っているのですが、人間の骨盤はかなり特殊な形状をしているので全く別物のような構造をしています。背骨~骨盤は人間の知識があまり活かせないパーツですね。

特に坐骨が股下に出っ張っているのが特徴的な部分になるのですが、これは本来恐竜に繋がる系譜の特徴です。(難しい分類の話になるので省きますが、同じ爬虫類でも現代にもいるトカゲなどには見られません。肉食恐竜から派生した鳥類は似たようなつくりをしています。)

しかしながら、この特徴はドラゴンなどのモンスターデザインにも広く用いられています。身体…特に内臓を支える骨であり身体の大型化に伴って発達しているので、大きなドラゴンなどがこの骨を持っているのは理屈的には納得だったりします。

こういったある動物特有の特徴は、ただ比較するだけではなかなか気が付かない・もしくは正しく表現できないものも多いです。

人間や他に知っている動物と共通しない点、おや?と思った箇所に出会ったら、その点を集中的に勉強してみるといいと思います。

こういった特徴は生物学的にも重要であることが多いので、その生物+勉強したい部位で検索すると案外いろんな情報が出てきますよ。

まとめ

動物に関する専門的な知識が大変多く読みづらかったかもしれません。

恐竜以外はどうなのよという話にもなりますので、今回の話の要旨をここにまとめておきましょう。

・特徴とは

「比較」によって見出される他と異なる点のこと。

・特徴の見つけ方

ズバリ、知識を付けることと、動物同士を比較すること。

実際に絵を描いてみながら「なんか違う」と思った部分をどうしたららしく見えるのか、という目的を持って比較をしてもらえると的確に欲しい要素を見つけることができます。

・固有の特徴は資料を漁って知る

勉強要素はここにあります。

一目で分からないけど重要な特徴というものは沢山あります。まずは深いことは考えずに描きたい動物の事を調べてみましょう。

・図鑑は資料

図鑑などの生物学に基づいた本は、上記の固有の特徴を示すための本です。何から知れば良いのか分からないときは、まず図鑑から手に取ってみてください。

以上が、「特徴を掴む」の項に関しての要旨となります。

勉強の仕方として紹介しましたが、特に比較して考えるという工程は描き慣れてきてからも品質を上げるために半分無意識で繰り返す作業になります。資料を見る際に上記のような目的があるだけで少し見方が変わると思いますので、頭の片隅にでも残していただけたら嬉しいです。

さて、次回は「特徴をつける」描き方についてお話します。

先ほどまでの内容に反したお題に見えるかもしれませんが、次回の内容は今回の学術的な特徴を踏まえたうえで印象による差別化を図るための考え方になります。

キャラクターの個性を付けるような感じですね。

図鑑や論文に記載する図ではなく、あくまでイラストとして描くことの利点を活かして描き分けをしてみようというお話です。

最後まで閲覧ありがとうございました!

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